水中に立つと、下半身により多くの水圧がかかることになって、筋肉の末端から心臓に戻る血液の流れがスムーズになり、地上より心臓の働きがよくなります。また、胸に水圧がかかり圧迫されると、横隔膜が押し上げられて肺が小さくなり、呼吸筋が鍛えられ、心肺機能の向上が期待できます。
プールの中では身体は体温の低下を防ぐために体内で熱を生み出そうと心臓の活動を盛んにし、血液循環を促進することで、身体全体を活性化させて温めるため、新陳代謝が旺盛となり、健康増進につながります。
水にはモノを浮かせる力があります。これが浮力です。人間が肩までつかった状態では体重が約1/10になります。例えば、体重が60kgの人は水中では、約6kgの体重になるということです。このパワーによって、肥満の方やヒザや腰に障害があり地上の運動が大変な方でも、水中では関節にかかる負担が軽くなって比較的容易に運動を行うことが出来るというわけです。
水中の抵抗を受ける分、地上よりも強い力のエネルギーを必要とするため、地上で行うよりも効果的なトレーニングができます。また、水は全方向に対して抵抗があるので、このことを上手に利用すれば、バランスよく筋力を鍛えることができます。